「同性婚を認めなくても憲法に違反しない」――。大阪地裁の20日の判決は「合憲」だった。全国5カ所で起こされた訴訟では、札幌地裁が昨年3月に「違憲」と判断していただけに、各地で同じ訴えを続ける人たちからは憤りの声があがった。
「札幌では、同性愛者も『生きていていい』と受け止めてもらえた。今回は、『差別してもいい』と否定されたように感じる」
2021年3月に東京地裁に提訴した福田理恵さん(48)は沈んだ声で語った。
大阪地裁判決では、特に「不利益は相当程度解消ないし軽減されている」とした点に疑問を感じるという。
パートナーシップ制度で不利益解消?
パートナーの藤井美由紀さん(47)と同居するマンションは、自分に何かあった時に藤井さんが相続できるよう公正証書の遺言を作成した。「異性カップルなら婚姻届1枚でいいのに、同じ税率で税金を納めている私たちは10万円以上かかる」と憤る。
福田さんが入院した時は、藤井さんが「いとこ」とうそをついて病状の説明を受けた。
福田さんは「(大阪地裁)判決は自治体のパートナーシップ制度が広がったというが、何の法的効力もない」と強調する。
藤井さんは、判決に「判断することから逃げている」と感じた。「『議論が尽くされていない』というが、いつまで待てばいいのか。現実を見てほしい」
判決受け、「死にたい」… あふれるSNSに
今回の判決が報道された後…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル